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3月24日、「みちびき初号機後継機」運用開始式典を開催
内閣府は3月24日、開発整備を進めていた準天頂衛星システムの「みちびき初号機後継機」運用開始式典を都内で開催しました。これにより、昨年10月26日に種子島宇宙センターから打ち上げに成功後、試験等の準備作業を実施していたみちびき初号機後継機の運用が正式に開始されました。
式典では、主催者を代表して小林鷹之・内閣府特命担当大臣(宇宙政策)が挨拶し、高度化された私たちの生活にとってみちびきは欠かせない存在であり、自然災害に見舞われることの多いわが国にとって甚大な価値があるとした上で、「今回の初号機から後継機への交代により、みちびきはこれから絶えず維持・更新していくサイクルを作っていく、その節目に当たる今日は、まさにエポックメイキングなタイミングであり、多くの方の尽力により、こうした日を迎えられたことに心から感謝を申し上げます」と感謝の意を示しました。
来賓として登壇した日本電気株式会社の森田隆之氏(代表取締役 執行役員社長 兼 CEO)は、みちびき初号機後継機の運用開始によって、実用サービスとしての“真の4機体制”が完成したとして、「今後、より安定したサービスの実現に向けて全力を尽くしていく所存です」と決意を新たにしました。さらに2023年度に予定されている追加3機の打ち上げや、その後のみちびきの7機体制に言及し、今回の初号機後継機への移行で培ったノウハウと知見を最大限に活かし、確実なサービスを目指していきたいとの抱負を述べました。
続いて三菱電機株式会社の下村節宏氏(シニアアドバイザー)が、みちびき初号機後継機の衛星システムの開発・製造を担当した立場から、引き続きみちびきの安定したサービス配信を支援すると共に、今後の7機体制の確立に向け、5、6、7号機の衛星システム開発・製造に取り組んでいくと意気込みを示し、併せて「センチメータ級測位補強サービスの受信端末の開発・販売や高精度3次元地図の普及を図るなど、みちびきの利用促進に取り組み、高精度測位社会の早期実現に貢献していく所存です」と今後について語りました。
2010年に初号機を打ち上げた宇宙航空研究開発機構(JAXA)の山川宏理事長が最後に登壇し、今回の初号機後継機の運用開始によりみちびきの4機体制がより確かなものとなり、測位補強や災害メッセージのサービスがますます国民生活を支えるシステムとなると確信しているとの期待を語りつつ、「宇宙技術、宇宙政策を取り巻く状況が衛星測位システムの分野にも及んでおり、時代に即したシステムの実現に向け、JAXAとして技術貢献を継続すると共に、今後のみちびきの安定的運用と発展を祈念しています」と締めくくりました。
会場には、みちびきの高精度測位に対応したドローンや海象ブイ、受信機などさまざまな製品が展示され、式典の終了後、小林大臣と大野敬太郎・内閣府副大臣、小寺裕雄・内閣府大臣政務官が展示会場を視察しました。
更新日:2022年3月25日
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